「A Course in Miracles」(ア・コース・イン・ミラクルズ/以下ACIM)という1冊の本があります。
ニューヨーク市・コロンビア大学の心理学者ヘレン・シャックマンとウィリアム・セットフォードによって文章化&編集されたこの本には、わたしたちの「こころ」を根底から揺さぶる普遍的なスピリチュアリティの本質のみが記述されています。
たとえば「ゆるすこと」について。わたしたちが通常「これが『ゆるす』ということだ」と思っている中身は大抵
「わたしがこんなに『ゆるせない』気持ちになっているのはアンタのせいよ!」
「こんなにヒドいことをして、わたしのこころを傷つけたんだから、責められて当然よ!」
「けれども、アンタのしたことを大目に見て、責めないようにしてあげるわ」
というものではないでしょうか。(そして「あの時ゆるしてやったんだから」という「上から目線的な思い」が残ることも多い)
ACIMは「ゆるすこと」について、これとはまったく異なった定義づけをしています。
わたしが相手に感じている「ゆるせない」という思いは、相手のせいで生じるのではなく、相手の行為に対する「わたしの解釈」が元になっており、それはもれなく自分の「罪悪感」の投影のあらわれだということ。そうした「罪悪感」は「わたしの(egoの)間違った認識」から生まれるものであり、このことに気づき、訂正することを「選択」してはじめて「ゆるすこと」が成立する、というものです。
ACIMは「自分以外の誰かに罪がある(あの人のせいだよね)」とは一切言いません。同様に「自分に罪がある(わたしのせいなんだわ)」と説くことも一切ありません。(じゃあどうしたらええねん!という問いの答えをACIMは語ってくれています)
このように、普段わたしたちが「こういうものだ」と当然のように受け入れている思考体系とは一線を画すアイデアが、このACIMには散りばめられています。世界(自分のまわり)を変えようとするのではなく、「世界についての自分の見方・こころを変える」その方法を教えてくれるのです。
それはすなわち「世界が変わらなければ、自分は幸せになれない」「自分が幸せかどうかは世界次第である=自分の幸せは自分では選べない」という信念に対し、「自分が幸せかどうかは自分次第である=自分の幸せは自分で選べる」という「事実」を提示してくれていることでもあります。(そしてそれを受け入れるかどうかはもちろん自由です)
ACIMを学ぶ基本スタイルはあくまで「自学自習」です。わたしも自分でコツコツ学びはじめてから、かれこれ4年の月日が流れました。学ぶにつれ「こういう考え方・やり方があるんだぁ」と目からウロコがたくさん落ちていき、その分、世界についての自分の見方がより明晰さを増し、同時にこころも軽くなっていったものです。(そして「目のウロコ」は今日も落ち続けている)
毎日を過ごす上で遭遇する小さなイライラや怒りに対しても、余裕を持って「おつきあい」することができるようになっていきました。なにより、「わたし」という存在や「この世界」へ注がれている自分の「眼差し」が格段に変わってきているのを実感しています。
最近ACIM関連の日本語訳出版が続いていることもあり、サロンに置いてある本をご覧になったかたから「ACIMって何ですか?」というご質問をいただく機会が多くなってきました。
この集いは、ACIMに触れるのが初めてのかたを対象に、ACIMが語る「普遍的なスピリチュアリティの本質」のうち「ゆるすこと」をメインにシェアさせていただくとともに、和気藹々とした楽しい集いにしたいと思っています。
みなさまのご参加をお待ちしております。
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